テレビでレギュラー番組があった!?
環境科学部ラガーマンの実態を調査

環境科学部 卒業生 Interview

倉本 幸太郎 さん

Q1 長崎大学での4年間を振り返ってください

たくさんの挑戦をして、希望の未来を切り拓けました

充実していました。社会学に興味があって入った長崎大学環境科学部。念願通り、環境社会学研究室で、環境と地域の社会学を学びました。サークルでは2年次からラグビー部に打ち込み、アルバイトではテレビ局で番組レポーターを担当する機会に恵まれました。様々な経験ができたのは、長崎大学環境科学部と長崎の地域ならではの“伸び伸びと成長させてくれる環境”、“アナログな人と人との繋がり”があったからだと思います。たくさんの挑戦をして、たくさん失敗をしたけれど、それをフォローして下さった方々に感謝しています。無事に建設業界の企業の内定を獲得し、4月から東京で研修予定です。

卒業研究でのフィールドワークの様子

Q2 テレビ番組でレポーターに抜擢されたワケ

思いがけない表方への転向が新しい領域開拓のキッカケになりました

長崎県の施策や取り組みを紹介する広報テレビ番組にレポーターとして出演していました。入学当時、報道業界に興味があって、テレビ局の報道取材助手のアルバイトを始めたのですが、ラグビーW杯の時にラグビー経験がある自分に出演要請が出て、裏方から表方へ異動になったんです。最初は「自分でいいのか」と戸惑いはありましたが、新しい領域へのチャレンジになったし、貴重な経験をさせていただきました。長崎県の農林水産業、観光業、医療など様々な業界へ取材に行きました。現地の方にインタビューするテクニックは、卒論でのインタビュー調査でも役に立ちました。

県の広報テレビ番組にレポーターとして登場。

思いがけない表方への転向が新しい領域開拓のキッカケになりました。

Q3 「環境社会学」とはどんな学問?どんな卒論を書くの?

商品価値の向上にもつながる環境と地域の調査

高校生の皆さんが環境科学にイメージするのは地球温暖化や水質汚染などかもしれません。ですが、環境科学はもっと幅広く、奥深い学問です。その中でも僕が学んだ環境社会学は、環境を日常生活や生業など含めた人間の営みの空間と捉え、社会学の観点からアプローチします。

例えば、僕の研究テーマは長崎伝統の柑橘類ゆうこうについてでした。日本で柑橘と言えば温州みかんやポンカンが有名で、料理だとカボスやユズが定着しています。ゆうこうは目立たない存在ですが、ユニークな点があります。長崎市の外海地区と土井首地区だけにしか自生していない柑橘類だということです。それは潜伏キリシタンの歴史と重なるとも考えられます。調査を通じて、地域のゆうこうとの向き合い方や、知られざる歴史を知り、小さな柑橘作物に大きな可能性を感じました。「潜伏キリシタンの里に自生していた幻の柑橘」というストーリー性は、ゆうこうに大きな付加価値を持たせることができるからです。

研究テーマ決定から卒論制作まで、指導教員から丁寧な指導をいただきました。やりがいのある研究に取り組めて幸運でした。

外海地区ゆうこう振興会会長、JA職員、長崎市役所職員などに質的調査を行いました。

見た目はユズやカボス、香りはザボンに似ているゆうこう。外海地区ではマーマレードやシフォンケーキなどの加工品でも販売しています。

Q4 建設業界を志望した理由

自分の適性に注目したのがキッカケ

建設業界に興味をもったのは3年次後半です。使い捨てが多い現代社会で「手触りが感じられ、未来に残せる仕事」に就きたいと思い、自分の適性を見定めに行った長崎大学キャリアセンターで初めて建設業を意識しました。

その後、実際に建設現場を見学する機会があり、電気工事、水道工事など様々な分野のプロが活躍する様子にさらに魅力を感じました。ラグビーの精神「One for all, all for one」が、建設業にもあると思います。多くの技術者が活躍する現場で僕も成長したいです。コロナ禍でしたが希望の会社に入れてホッとしています。

幼い頃から続けていたラグビー。
入学直後は別のサークルに入ったが、やはり忘れられず2年次からラグビー部へ。

Q6 コロナ禍での就職活動、その実態

支えてくれた学内支援とOBのネットワーク

就活開始当初は対面での活動が可能でしたが、次第にオンラインでの説明会、面接が増えていきました。しかし、地方大学生にとっては好都合でした。時間、費用を抑えられるからです。いろんな会社の説明会に参加することができました。

活動中はキャリアセンターのスタッフの方々がオンラインで相談にのって下さり、支えられました。また、志望企業に勤めている長崎大学OBが相談に乗って下さったこともありました。他学部出身の先輩でしたが、長崎大学の繋がりの強さ、あたたかさを心強く感じました。自分も社会人になったら、後輩を励ませる存在になりたいと思います。

ーくらもと こうたろうー
1998年、福岡県出身。福岡県立福岡高校出身。幼稚園時代にラグビーを始め、大学でもプレー。ポジションはスタンドオフ。報道取材助手のアルバイトを経て県の広報テレビ番組に出演。北は生月や宇久島、南は島原半島まで長崎県内各所へ取材に赴き、2年間、県の魅力を発信し続けた。卒業後は大成建設(株)に就職。

卒業生 advice

大学時代に必要なのは「自分の新たな領域を切り拓く姿勢」だと感じます。興味があることはトライすべきだし、一見自分に合わないことでも、新たな自分の発見に繋がります。まずは挑んでみてください。