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水産・環境科学総合研究科附属環東シナ海環境資源研究センター所属 石松 惇 教授の共著論文が英国科学誌Nature Climate Change電子版に掲載

「将来の海洋酸性化の進行に対するナンキョクオキアミの危険度マップ(Risk maps for Antarctic krill under projected acidification)」と題されたこの研究は、英国科学誌Nature Climate Change電子版(日本時間7月8日午前2時)に掲載されました。

主著者でオキアミ生物学が専門のオーストラリア南極局(Australian Antarctic Division)川口創博士は、ナンキョクオキアミは南大洋において要石となる種であり、その運命は南極圏の生態系全体の問題であると述べています。

川口博士と長崎大学の石松教授は、2007年に広島で開催されたシンポジウムで初めて出会いました。ナンキョクオキアミ専門家の知識と海洋酸性化研究者の経験を組み合わせることによって、当時全く未知だった南氷洋の環境変動がナンキョクオキアミに与える影響を共同で研究していくことに即日合意しました。そして、早速共同研究を始め、2011年に最初の共著論文が学術雑誌(Biology Letters)に公表されました。

この論文は2011年にこの雑誌に掲載された論文の内で最も多く引用された10論文の一つに選ばれました。

今後は、遊泳行動や産卵などを含めて、包括的に南氷洋の酸性化と温暖化がナンキョクオキアミに与える影響を解明していく予定です。

 

※詳しくはこちらのPDFファイル(193kb)をご覧下さい。

英国科学誌Nature Climate Change電子版掲載ページはこちら
http://www.nature.com/nclimate/journal/vaop/ncurrent/full/nclimate1937.html