発見されてから90年以上、どのように使われているのか不明なままだったゲンゴロウの一種・ ケシゲンゴロウの幼虫の頭部中央にある長い突起が、二枚貝のような殻を持つ小さな甲殻類・カ イミジンコを効率的に捕食することに役立っていることが明らかになりました。公益財団法人ホ シザキグリーン財団の林 成多研究員と長崎大学教育学部数理情報講座の大庭伸也准教授の研究 グループは、室内実験によって、ケシゲンゴロウの幼虫が頭部の長い突起と大アゴを用いてカイ ミジンコを効率良く捕獲すること、殻を破壊することなく内部を消化・吸収していることを確か めました。
このような捕獲方法はこれまでに知られていなかった方法として注目されるだけでなく、ゲン ゴロウ科の約半分を占めるケシゲンゴロウの仲間が、陸水環境でどのように進化・多様化し、生 態的ニッチを獲得したのかを解明するのに貢献すると期待されます。
なお、本研究の成果は英国の進化生物学の専門誌『Biological Journal of the Linnean Soci ety』に2018年8月14日に公開されました。
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