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異なる気候帯のシオミズツボワムシにおける鉄の生殖毒性

長崎大学水産・環境科学総合研究科の 韓 程燕 さん(博士後期課程2年)、萩原 篤志 教授、金 禧珍 准教授らの国際研究グループは、異なる気候帯に生息する近縁の動物プランクトンの生殖に対する鉄の影響を明らかにした。
ヒトを含む多くの動物の必須微量元素である鉄は、人為的な要因により高濃度になると動物の生殖能に悪影響を与える例が報告されている。本研究では、シオミズツボワムシBrachionus plicatilis複合種(以下、ワムシ)の温帯性と熱帯性の2種を材料に用いた。鉄に対する耐性の閾値は気候帯により大きく異なり、温帯ワムシの両性生殖を抑制した鉄の濃度であっても、熱帯ワムシに対しては単性生殖と両性生殖ともに促進的に働くことがわかった。この違いは、生殖器に蓄積された中性脂肪の量や、発生した活性酸素を除去するCuZnSOD活性と密接に関連していることが明らかになった。

なお、本研究は国際学術誌Chemosphereに掲載された。

Chengyan Han, Hee-Jin Kim, Jae-Seong Lee, Yoshitaka Sakakura, Atsushi Hagiwara (2021) Species-specific effects of iron on temperate and tropical marine rotifers in reproduction, lipid and ROS metabolisms. Chemosphere 130317.

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0045653521007876

Doi: https://doi.org/10.1016/j.chemosphere.2021.130317