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漁業者、ロボット開発企業と水産業の持続性を高める「漁火(いさりび)ロボ」を開発

水産・環境科学総合研究科 松下吉樹教授は、長崎県産業振興財団の海洋技術振興事業による支援を受ける株式会社天洋丸(長崎県雲仙市)、長崎県総合水産試験場、株式会社ライトハウス(福岡県福岡市)、株式会社アトラックラボ(埼玉県入間郡三芳町)と共同で「漁火ロボ」を開発しました。


アジ、サバ、イワシなどを漁獲するまき網漁業は異なる役割を持つ多数の船を使って操業します。長崎県橘湾海域で煮干し原料のカタクチイワシを漁獲する天洋丸船団の場合、7隻の船に約30人が乗り込み、夜間に操業します。しかし近年では人手不足や乗組員の高齢化が進み、誰かが休むと操業に支障が出ることも懸念される状況です。
漁火ロボは、電動スラスターと200WのLED水中灯を備えた水上ドローンで、網をまき始めてから、網が閉じ終わるまでの間、網の中で光を発して魚が逃げないようにとどめておく役割を果たします。この作業を漁火ロボが担うおかげで、灯船の作業負担が大幅に減少しました。漁業の現場での使いやすさをさらに追求した改良を行うとともに、耐久性の検証を進めています。