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生命医科学域の門脇准教授、筑波教授らがマスト細胞の新しい分泌のメカニズムとアレルギー発症の機序を明らかにしました

2020年04月07日

長崎大学生命医科学域の門脇知子准教授、筑波隆幸教授らの研究グループは、マウスを用いた研究により、マスト細胞の新しい分泌のメカニズムとアレルギー発症の機序を明らかにしました。

マスト細胞はアナフィラキシーとアレルギーを惹起する細胞であり、自然免疫や獲得免疫に関与する免疫応答を調節します。マスト細胞のエキソサイトーシスを調節する分子メカニズムについては、まだ詳細には明らかにされていませんでした。

研究グループは独自の研究から、新規のRab44遺伝子を同定し、2018年に報告していました。Rab44は主にリソソームに局在し、細胞内輸送に関与すると予想されていました。今回の研究では、マスト細胞の脱顆粒とそれに伴うアナフィラキシー反応におけるRab44の役割について解析を行いました。 Rab44は、マスト細胞で最も高い発現レベルを示し、スプライシングバリアントとして2つのアイソフォームで発現することを見出しました。さらにRab44ノックアウトマウスを作製すると、同マウスは野生型マウスに比べ、アナフィラキシー症状が半分程度減少を示しました。同様にRab44ノックアウトマウス由来の骨髄マスト細胞はFcεRIを介したヒスタミンとβ-ヘキソサミニダーゼ分泌が野生型細胞に比べて有意に減少していました。これらの結果から、Rab44はマスト細胞の脱顆粒とマウスのIgEを介したアナフィラキシーを調節することが明らかとなりました。今後はRab44を標的とした治療薬への応用や、同マウスを持ちいた病態解析などが期待されます。

この研究内容は、4月1日に医科学誌『Cellular & Molecular Immunology』のオンライン版に発表されました。

Tomoko Kadowaki, Yu Yamaguchi, Mizuho A. Kido, Takaya Abe, Kohei Ogawa, Mitsuko Tokuhisa, Weiqi Gao, Kuniaki Okamoto, Hiroshi Kiyonari and Takayuki Tsukuba
『The large GTPase Rab44 regulates granule exocytosis in mast cells and IgE-mediated anaphylaxis』
Cellular & Molecular Immunology (2020)
https://doi.org/10.1038/s41423-020-0413-z

問い合わせ先:
国立大学法人 長崎大学生命医科学域
フロンティア口腔科学分野
門脇知子 准教授
電話:095-819-8504
E-mail: tomokok*nagasaki-u.ac.jp(*を@に変換してください)

歯科薬理学分野
筑波隆幸 教授
電話:095-819-7652
メール:tsuta*nagasaki-u.ac.jp(*を@に変換してください)

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