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飛行船型水路トンネル調査ロボット「トンネルマンボウ」を開発、自律飛行実験に成功

2020年06月05日

長崎大学海洋未来イノベーション機構(山本郁夫教授研究室)と西松建設株式会社(P伸利社長)は、飛行船型水路トンネル調査ロボット「トンネルマンボウ」を開発して、水力発電所水路トンネル(全長約2.6km)の壁面を自律飛行で点検(撮影)することに成功しました。

【開発背景】
水力発電所の水路トンネルの老朽化が進行しており、地震や長期運用の影響もあって、トンネル表面にひび割れ等が発生し、耐久性が低下しています。従来、人が断水時の水路トンネル内部に入り点検を行ってきましたが、点検距離の長さと崩落危険の問題でロボットによる安全点検が求められています。

【開発ロボット】
開発したトンネルマンボウ(図1)は、マルチロータ型飛行船ロボットで、水路トンネルを自律飛行して水路トンネル壁面全周を撮影し点検することが可能です(図2)。搭載されたカメラユニットは、1cm程度の壁面の傷を確認可能です(図3)。全長3.7m、直径1.2mの電動です。飛行ドローンに比べ、消費電力が少なく、機器搭載ペイロードが大きいという特徴を有します。

トンネルマンボウ全景

図1 トンネルマンボウ全景

 

自律飛行点検の状況
 
図2 自律飛行点検の状況

カメラユニットによる壁面撮影(バーコード読み取り試験)

図3 カメラユニットによる壁面撮影
(バーコード読み取り試験)

  

【実験】
実験では、全長約2.6kmの水路トンネルを断水時に安定且つ安全に自律飛行して壁面点検することに成功しました。連続して2度トンネル点検に成功し、機能の再現性も検証できました。点検終了時のバッテリ消費量から最長6kmまで飛行可能と推定されます。

【今後】
全国的に水力発電所の見直し機運が高まる中、水力発電所の水路トンネルは、平均経年数約50年でひび割れ、漏水等の老朽化が目立ち、本ロボットの活用が期待されます。また、施設量が膨大で老朽化が進む農業用水路トンネルの点検への活用も期待できます。

【備考】
本ロボットの制御システム技術に関し、第19回計測自動制御学会SI(システムインテグレーション)部門優秀講演賞を受賞し、学術的な評価も得ています。

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