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熱帯医学研究所・皆川昇教授らのプロジェクトが、独立行政法人科学技術振興機構国際科学技術共同研究推進事業(SATREPS)に採択

2013年05月17日

長崎大学熱帯医学研究所・皆川昇教授らの研究チームのプロジェクトが、独立行政法人科学技術振興機構国際科学技術共同研究推進事業・地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)に採択されました。

【SATREPSの趣旨】
開発途上国のニーズをもとに、地球規模課題を対象とし、将来的な社会実装の構想を有する国際共同研究を政府開発援助(ODA)と連携して推進し、地球規模課題の解決および科学技術水準の向上につながる新たな知見を獲得することを目的としています。

【研究課題名】
「南部アフリカにおける気候予測モデルをもとにした感染症流行の早期警戒システムの構築」

【目的】
気候変動予測モデルをもとにして、感染症流行予測モデルを開発し、南部アフリカで持続的に運用できる感染症流行早期警戒システムを構築することが目的です。対象とする感染症は、主として同地域における乳幼児の三大死亡原因であるマラリアとコレラを代表とする下痢症及び肺炎等としていますが、他の感染症への応用と周辺国での利用も視野に入れてシステム開発を目指しています。

【研究課題の概要】
感染症は人類にとって大きな脅威であり、国境を越えたグローバルな問題でもあります。この問題は特にアフリカで深刻であり、全世界の5歳未満児死亡数760万人のうち約半数の370万人がサハラ以南アフリカに集中していますが、その原因としては肺炎、マラリア、下痢性疾患が半数以上を占めています。さらに開発途上国の感染症問題は近年の著しい気候変動によりその脅威を増しつつあります。例えば、エルニーニョなどにともなう洪水により、マラリアやコレラの流行がアフリカで頻繁に発生しています。しかし、事前に大雨を予測できれば、感染症流行に備えて薬を蓄えるなどの対策をとることができるようになります。本プロジェクトでは、日本が開発した世界最高レベルの気候変動予測モデルをもとに南部アフリカの気候を予測し、その結果をもとに感染症流行を予測するモデルを開発します。そして、流行予測の結果を医療機関等の現場に配信する感染症早期警戒システムの構築を目指しています。

【期待される結果】
本事業によって感染症早期警戒システムが構築されれば、南アフリカだけでなく周辺国を含む南部アフリカ地域の感染症流行対策が大幅に改善できます。薬の配布や殺虫剤散布の最適なタイミングを特定することが可能になります。将来的には、ケニアにおける長崎大学教育研究拠点の活動とリンクさせ、同じように気候変動の被害を頻繁に受けている東アフリカ地域の早期警戒システム構築に向けた基盤としたり、日本を含めたアジア地域や他の疾患への応用・発展も期待できます。

【研究期間】
平成25〜29年度の5年間

【参画研究機関】
日本:長崎大学熱帯医学研究所、独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)
南アフリカ共和国:気候地球システム科学応用センター(ACCESS)、
南アフリカ医学研究評議会(MRC)、マラリアコントロールセンター 他

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