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本学は2020年8月にPlanetary Health Allianceに加盟し、世界的な潮流になりつつあるプラネタリーヘルスという新たな課題に対して、加盟機関とともに分野や領域を超えた多面的な知の連鎖で解決策を見出そうとしています。
Planetary health allianceについて
(https://www.planetaryhealthalliance.org/planetary-health)
2016年にロックフェラー財団の支援を受けて発足したPlanetary Health Alliance (PHA)は、プラネタリーヘルスの研究、教育、政策の推進に関与し、その発展の中心的な役割を果たしております。PHAの主な活動内容は地球の自然システムの構造と機能の変化が加速することによる人間への健康への影響を理解、対処することを目的とし、学際的な応用研究の発展を支援することです。現在では40カ国以上の200以上の加盟機関からなっており、ハーバード大学を拠点とする事務局と国際的な専門家で構成される運営委員会がPHAを支えています。
世界に拡がるPlanetary health
プラネタリーヘルスの概念は2015年にロックフェラー財団とランセット誌が「Rockefeller Foundation-Lancet Commission on Planetary Health」を立ち上げ、世界に拡がっていきました。地球規模の課題の多くは、プラネタリーヘルスという概念を念頭に置き、人間の健康と環境変化との間にある重要なつながり、因果関係、フィードバックループを理解すると、より鮮明に浮かび上がってきます。温暖化による赤道付近の海水温上昇の結果、そこに生息していた魚類が海水温の低い場所に北側の海に移動すると、その魚類を摂って栄養源としていた赤道付近の人々の健康が脅かされる現象はその典型的な例です。プラネタリーヘルスに関する課題は、セクター、分野、世代、地域を超えたグローバルにまたがる複雑なものであり、これらの分野を横断する効果的で有意義なコミュニケーションが必要です。その中心的な役割を果たしているのが、2016年にロックフェラー財団の支援を受けて発足したPlanetary Health Alliance (PHA)です。PHAはグローバル規模の健康コミュニティで、地球の多層的な問題解決のために、多くの分野の研究者、ステークホルダーが参画し、世界各地にコミュニティを設立しようとしています。
世界におけるPlanetary healthの活動実績
Planetary Health Alliance (PHA) は毎月、プラネタリーヘルスに関連する重要なニュース、イベント、求人情報をダイジェストで配信しています。PHAは異なる分野同士の科学雑誌の橋渡しを行い、この新しい分野のコミュニティへのナビゲーションや参加を支援しています。(https://www.planetaryhealthalliance.org/newsletter)
またPHAはannual meetingを開催し、毎年、地球規模の健康影響に関心を持つ、多くの分野の研究者、民間企業、civil societyや政府のステークホルダーなどが参加しています。このmeetingではプラネタリーヘルスに関する諸問題を解決するための取り組みやその活動の世界的な展開に向けた議論が交わされています。(https://www.planetaryhealthannualmeeting.com/)
2021年10月にLancet Planetary health誌にプラネタリーヘルスに関する「サンパウロ宣言」が発表される予定です。この宣言では政府、民間企業、市民社会、そして一般市民に対し、人類の健全で公平な未来を守り、地球上のすべての生命を保護するために、大転換に取り組むことを呼びかけています。本学はこの宣言の署名者として参加し、アカデミアが取り組むべき課題の解決に向かってアクティビティを高めていきます。
SDGsの先へ ーPlanetary Healthへの挑戦ー
Planetary Health実現のための取組み
Planetary Healthを学ぶ皆さんへ